vol.4 とくし丸

 とくし丸・・・「買い物難民を救う」ために、軽トラックに300~400種類の商品を積んで、交通手段のない高齢者を中心に移動販売する事業である。
 創設者は住友達也社長。
 徳島県で2012年から始まり、いまや全国に広がり100台以上(2016年4月現在)の”とくし丸”が稼働している。
 ドライバーは”個人事業主”
 ”とくし丸”と契約を結び”地元の提携スーパー”より商品を預かり、余った商品は返す事が出来る、委託販売である。
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 ようやくか!と思われるかもしれませんが・・・

 そもそも”とくし丸”との出会いは、昨年放送された”ガイアの夜明け”
 人に聞くと(私も見た!)という方は多いですが、たまたま見たその番組が(販売業の割には、普段は見ていません。本当にたまたまです)自分の方向を180°変えました。

 28年販売業を生業にし、その大半を現在の東京にある”Yマート”と言う、食品スーパーに勤めていました。
 きつい仕事ですが、仕事も楽しかったし仲間にも恵まれています。そして給料もいい額もらっています。

 辞める理由がない・・・

 ただしその頃、仕事上でたまたま数件の嫌な案件が続いたのも確か。
 男48歳。
 以前と比べると、体力面も瞬発力も発想力も、衰えは隠せず、この先5年10年続けられるのか不安。
 忙しくて(楽しくて)仕事に没頭するがあまり、家族をないがしろにしてないか?
 「お客様第一」と、口では偉そうなことを言ってはいても、作業が先で大切なことを忘れてませんか?。
 等々もありましたが、どれも一過性で辞めるほどのことはありませんでした。

 それがたまたま見た”とくし丸”に目が鱗。
 「これだ!」です。
 買い物しているお客様の、楽しげなこと。
 販売しているドライバーさんも生き生きしている。
 お互いに”ありがとう”の気持ちが伝わって来ました!
 ”行商”と言われる、販売の原点がそこにはありました!

 20歳そこそこの時の、販売おもしれーと思った時のことを忘れてませんか?
 これなら嫁とも仕事できるんじゃないですか?(未だに嫁には拒否られておりますが・・・)
 それからいろいろ調べましたが、確かに不安要素は多々あるものの、やってみる価値も多々ありました。

 そこで昨年12月初旬、意を決して!
 東京のBチップという”とくし丸”の代理店的な本部に話を聞きに行き、担当のHさんと、面接と言うよりは”とくし丸”の話を聞きました。

 久しぶりのネクタイ姿で行きましたが、Hさんはジーンズにポロシャツ。
 滅茶苦茶ラフでフランクな人です。
 「大変な仕事だけど、ストレスは少ない仕事ですよ。」の言葉に、ノックアウトされました。

 会社には意向を伝え、意外にも快く応援してくれるのに励まさられ、ますますやる気に火が付きました。
 一世一代の転職・・・いや、独立と言うべきか?

 今年2月に、某東京のスーパーで”とくし丸”に同乗させてもらいました。
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 決心はついていたものの、全く手探り状態だったので、一度体験させていただきました。
 寒い中での作業は大変だし、広い売り場での陳列と比べ、狭い軽トラ内での陳列は初経験。
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 (非常に興味深い!)
 同上させてくれたドライバーさんも、開業1か月目とは言え、志があるしっかりした人でした。
 「お年寄りには、直に見て買い物できると言う事は、とてもいいと思うんですよ。それにビジネスとしても、がんばれば儲かると思ってるし」
 お客様のお年寄り達も、うれし気に買い物していました。
 「ありがとう」と言われ、本心で言える仕事。
 ”とくし丸”にはあるんだと思いました。
 そして今までの収入をかなぐり捨てて、やるからには・・・その収入を超えなければ、ただの道楽になってしまいます。
 脱サラ独立開業するなら、一番を取ってやる!

 そんな高鳴る気持ちで、やるなら都会よりも地方、提携スーパーさんも協力的で、勿論売上も取れそうなところを、紹介してくださいと、BチップのHさんにお願いしました。
 「せっかくだから愛媛と高知に行って来てくださいよ」
 (そこのコンビニと通り隔てたそのコンビニに行って来てくださいよ)と聞き間違えるくらいの軽い物言いは、本年度の流行語大賞にエントリーです。
 ブルーチップのHさん、あなたが180°のうちの40°くらいは、影響を与えた張本人です(自分でどこでもいいと言ったんだよねぇ)
 今までの人生で、何人か人生を変えた人物がいますが、この人もまたその中の一人”ターニングマン”です。

 そんな流れで、四国へと行くことになりました!
 四国編へと・・・つづく・・・


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