vol.13 東九フェリー”びざん” with pet

 フェリー・・・旅客や貨物を鉄道車両や自動車ごと運搬出来るようにした、貨客船のこと。
 ただし本来の意味は「渡し舟」「渡し場」であり、自動車も運ぶものを「カーフェリー」トラックなどを運ぶものを「ローパックスフェリー」と正式には言う。
 世界最大のフェリーは、ノルウェー船籍の「カラーファンタジー」オスロ~キール航路を就航。
 総重量75,027t 全長223.9m 乗客は2750人、普通自動車も750台まで収納できる。船内には長さ160m、3デッキ吹き抜けのアーケードやレストラン8店などがり、大型クルーズ客船にも引けは取らない、娯楽設備が整っている。
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 とうとう東京を旅立つ日がやってきました。
 朝からS引越センターの達人が、ほぼ一人で荷物を運び出し、あっという間に何もない状態になりました。

 部屋で最後の一服。

 思い返せば嫁と結婚して以来、前職Yマートで店長になったと同時に購入した、区分マンションです。
 品川区から江戸川区に越してくる際、最初は賃貸アパートを探していた時の話。
 ある不動産屋のお留守番でいた営業の人が、デスクに足を組んで乗せながら、こう言いました。
 「家賃と同じ位だから、マンション買っちゃえば」
 それからとんとん拍子に話が進み、このマンションを買う事になりました。
 今から考えれば、この営業さんは、BチップのHさんと同じく、人生を変えた”ターニングマン”の内の一人です。
 それから早18年。
 壁はヤニだらけ、床はわんこの粗相のシミだらけ。家具や荷物で手狭な2LDKでしたが、達人のおかげで家具がなくなると、こんなに広かったかとびっくりです。
 この町も住みついたころを考えると、スーパーや飲食店、新しい道路まで出来て、どんどん便利になってきました。
 後ろ髪を引かれるな~(うなぎ~とんかつ~)

 次に帰る時は、愛媛で成功して”凱旋上京”してやる!

 管理人さんに挨拶をし、不動産屋に鍵を渡し(リフォームをして賃貸に出す予定)いよいよ出発!
 いざ!愛媛へ!

 ほぼ1か月前の”強行軍”がトラウマになっているので、今回は東京惜別記念で、倍以上の旅費はかかるけど、フェリーに乗って、ゴージャスに四国入りすることにしました。

 有明から就航している東九フェリー「びざん」with pet。
 本年1月3日より就航した新造船。
 この航路初の、わんこと部屋に入れるタイプの客室で行きます。
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 有明の”東京港フェリーターミナル”でチケットを買い、夕方いよいよ乗り入れ。
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 運賃は・・・乗用車(運転手1名含)  29,420円
       with pet個室料(2名分)24,000円
       東京~徳島(片道)計  53,420円

 誘導されながら、バイパスのような橋を渡り船内へ。
 広い!どこぞのビルの地下駐車場のよう。
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 荷物と犬とを連れて、駐車場の脇にあるエレベーターで客室デッキへ行くと、新米であろうアテンダントのおねぇさんが、先輩に聞きながら予約した部屋へ誘導。
 しかしネットで見た場所と違うんじゃ~と感じたところで、白い制服の風格ある船員さんが、
 「お客様はこちら側の客室ですね。良い旅を。」
 そう、このフェリーの船長さんです。正直、かっこいい!と思いました。
 新米ちゃんは申し訳なさそうに、引き返し案内してくれました。
 
 19:00出港。
 部屋は思っていたより広く、就航して間もないので、驚くほど綺麗な部屋でした。
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 犬はケージ内のみと言われましたが、もちろん常識の範囲で外に出し(すみません)家にいるような感覚。
 本来はペットのケージ部屋があり、そこのケージに預けるタイプのwith petがあるのですが、狭いケージに我が家族を監禁するのは、心が引けます。
 しかしこの新造船には一緒に泊まれる部屋が、2部屋新設されるようになりました。
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 もしこの”with pet”がなければ、今回も”強行軍”の旅になっていたでしょう。
 ありがとう!「びざん」!
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 空調設備もしっかりしていて、わんこ達ものんびりと船旅が味わえます。

 総重量12,641t 全長191m 旅客定員252名 トラック188台 乗用車80台収容。1~4階は車両 5階は客室・パブリックスペース 6階がデッキになっています。
 パブリックスペースには、広いラウンジがあり、レストランがない分レトルトや冷凍食品の、自販機が10台ほど並び、電子レンジも5~6台対面して並んでいます。
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 大画面でテレビも見れるリラクゼーションスペース・小さいゲームコーナー・コインランドリーから、なんと大浴場まであります。
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 もちろんゆっくりと浸からせていただきました!
 沖合に出ていて夜景こそ見えませんでしたが、真っ暗な太平洋上を眺めながらの風呂は、格別でした!
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 超豪華!
 さすがに東京惜別記念で、大枚はたいた甲斐がありました。
 これなら納得!

 夜中は低気圧の影響でかなり揺れ、逆に船旅感が味わえました(わんこはゲロゲロしてましたが・・・)
 喫煙室もあり、真夜中そこには2~3人眠れずにタバコを吸っている人たちがいました。
 「こんなに揺れるとは思いませんでしたね」
 「怖くて眠れないのよ」
 小一時間程、タバコ仲間で低気圧話で盛り上がりました。

 朝には曇っているものの低気圧は去り、無事に穏やかに”徳島”に着いたのが、翌日13:00。
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 18時間の船旅でした。

 もし東京に”凱旋上京”するときには”強行軍”よりはまた”東九フェリー びざん”にしましょう!
 
 いよいよ次回からは、愛媛編です。とくし丸の話はこれからかな?つづく・・・

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