味方

 味方・・・自分の属している側。支持・応援すること。また、してくれる人。身方。天皇の軍勢、官軍
 本来”味方””身方”は共に当て字で「味」や「身内」といった意味は含まれない。”みかた”は天皇の側を意味した語で、そこから天皇の軍勢や朝廷の軍隊の意味が生じ、古くは”御方”と書かれた。

 今まで”同志”や”仲間”がいたので、今回は”味方”のご紹介。
 まずご紹介しないといけないのは、”Sスター”
 元はスーパー出身が故、つくづくわかることだが、スーパー従業員にとって”とくし丸”程面倒な話はない。
 オープンのための朝の準備は超ハード。
 大量な納品あり、売り場のセットアップあり、売価チェックあり・・・上の意向は別として、ただでさえ人手不足で、やることが目いっぱいの中、とくし丸に積む商品を揃えるのは大変。特に加工を要するデリカや生鮮は、加工量を増やさなければならない。
 そしてオレンジのエプロンを付けた、おっさんがウロチョロ商品を物色していて、揃えた商品を持って行かれる・・・あれある?これない?と、うざいことこの上ないはず。(自分ならそう思う)
 そんな中でも協力的で、献身的に商品の提供をしてくれるのは、感謝の一言。
 たまに持って行きたい商品がない時もありますが・・・
 店長さん含め副店長・チーフさんも「こんなん仕入れたけん、どうです?」「これ人気があるけん、持ってきます?」なんてアドバイスも。
 非常に助かってます!ありがとうございます!
 そしてお客さん。
 この人たちがいなければ、面白みも何にもありません。
 ”十人十色”でも話しましたが、面と向かって対面販売し、週に2回も顔を合わす方々。
 過度な馴れ合いはいけませんが、やはり仲良くもなり、助けてもくれます。
 前回の”まる芽ちゃん”の時も、がんばれとカップヌードルを買ってくれる方もいれば、とくし丸の事業に賛同し、いつも立ち合い売り上げに貢献してくれる息子さん(十人十色)
 「今日買い物行ったけど、とくしさんが来る日だから、手加減してきたんよ」「玉子買って来ようかって電話あったけど、とくし丸来るけん大丈夫って言うとったんよ」
 人にあまり優しくしてもらってこなかったので、そんな優しい言葉を言われると、男泣きしてしまいそうです。
 そんなある日、あるお宅で・・・
 「こんなん書いたから、見てみて」
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 何やら会報誌らしいのだが、みんなでその時の想いを文章に表し、まとめているものです。(恐らく・・・)
 この方は、日頃はちょっとクールなお客さんで、小学校の副校長先生っぽい方です。
 「あんた体壊しちゃいかんよ。あんた来なくなったら困るから、元気でいてもらわんと」なんてセリフが頭に残ります。
 そんな方が書いた「飛び出すお店 移動販売車」
 要約すると、以前は料理を作っていたが、脳こうそくを患ってから、弁当の宅配で過ごしている。そこに移動販売車(とくし丸、ラッキーセブン号)が庭までやって来て、軽トラの三方が開き、野菜・菓子・パン・肉魚の冷蔵庫・加工食品が飛び出してくる。
 欲しい物を買って、重いからと二枚目な店員さんが(少し盛りました・・・すみません)玄関まで運んでくれる。
 今まで二年間、生きるために食べていた夕食が、食べるために作ろうという意欲に変わった。
 今朝は、ゴミ出しも出来たし、掃除も洗濯も、ちらし寿司も作れた、最高な一日だった。当たり前の事が出来ただけなのに、大きな幸せを感じた一日だった。

 大変心温まる、文章です。
 「私は文章を書くのは、好きだったから書いたんだけど。またいいことがあったら、書くことにするわ」
 とクールな中に、素晴らしい笑顔が見えました。
 「がんばります!」
 なかなか見せないこの笑顔を、また見たい!
 そう!お客さんは”味方”ではなく、お客さんの”味方”にならなくては!(ようやく気付いたんですか?)つづく・・・

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