vol.134 飛び入り

 飛び入り・・・予定していた以外の者が不意に参加すること。またはその人。草木の花に他の色が入って、斑(ふ)になること。

 イタリア フィレンツェの街中。
 ストリートミュージシャンの演奏中、一人の青年が声を掛けた。
 「一緒にセッションさせて下さい」
 みんな怪訝な顔をしている中、コントラバス奏者と代わる。
 「お前コントラバス弾けるのか?」
 青年は笑顔でうなづき、音合わせも兼ねてさわりだけ弾き始めた。
 曲はスタンダードジャズの”枯葉”・・・
 すると、ストリートミュージシャンの顔が一変。
 「テンポは?」
 その後は、言葉一つかわす事無く、演奏が始まる。
 初セッションの彼らの奏でる音色が、壁に反射し街中に響く。
 道行く観客も聞き入り、街中が一体化する。
 
 実はこの青年、韓国を拠点に活躍するコントラバス奏者“Jun-Hyuk Choi”
 旅行中に、ストリートミュージシャンの演奏の腕前に、心躍り動かされ声を掛けた。
 言葉が通じなくても、音楽だけで心は通じ合う場面である。
 何はともあれ、一度聞いて頂きたい。
https://videotopics.yahoo.co.jp/videolist/official/music/p04cd41343bc264e65ec56219c961be13
uploaded.jpg










 先日”vol.130 リニュアル”で、とくし丸のお客さんの声を、お伝えしました。
 さすがとくし丸担当Tさん。
 翌日には、明治乳業の担当の方に問合せ、回答をしてくれました。

 牛乳の中身自体に変更はありません。
 開封するまで中身が直接空気と触れにくい満量充填で、牛乳の香りを開封まで閉じ込める、新パッケージ。
 もしかしたら、それ故に味が変わったように感じたかも?との事です。

 お客さんにもその旨伝えました。
 お客さんも納得してくれましたが・・・
 「味はそうだけど、すぐ無くなっちゃうからねぇ」
 結局?との事です。

 明治さんの名誉のため言っておきますが、他のお客さんからは、こんな言葉が上がりました。
 「キャップになって、使いやすくなったよ」
 「(スリムになって)持ちやすくなったけん、良かった」
 と言う事です。

 死活問題でもある、私自身の”ネスレアイスコーヒー”の事は、特に触れてくれませんでしたが・・・

 そのTさんと、ひょんな事から、とくし丸で仕事を一緒にしました。ほんの20分位の事ですが。
 「袋に詰めるの手伝いますよ」
 一年ぶり位でしょうか?
 開業したての研修の同乗以来です。
 飛び入りでしたが、非常に助かりました!
 (息があっていたかと言うと・・・?)

 さて本題に入りましょう。(本題じゃなくてすいません、Tさん)

 同じくその日の話。
 最後のお宅に着いた時の事です。
 「近所の方も、買物してくれるかもしれんけん」
 と気遣ってくれて、お宅から少し離れた、国道脇に車を停めるのですが、音楽を聴いて出て来てくれるのを待っていると・・・
 国道から赤い車が入って来て、迷彩服を着たごつい男性が降りてきました。
 近くに自衛隊の松山駐屯地があるので、出勤途中(?)なのでしょうか?
 俳優で言うと”宇梶剛士”似の、ごついけどソフトな穏やかな感じの人です。
images2.jpgimagesTZU8JLRD.jpg






 (あれ、もしかしたら買い物してくれるのかな?)
 「ちょっとだけ、見学させてもらっていいですか?」
 何でも定年がそろそろなので、とくし丸をやろうか?興味があるそうです。

 「やっぱり徳島に行って、研修とかしてくるんですか?」
 「いえいえ、僕の場合は、Sスターの他の方の車に二日間同乗させてもらって、開業したら2週間くらい担当の方が(Tさん)同乗して、みっちりしごかれるんですよ」
 「車は○○円位ですか?」
 「僕の車は○○円でした」
 宇梶さんは、子供のように目を輝かせて、いろいろ質問してきます。

 そうこうしている内に、お客さんが二人、向こうから手押し車を押しながらやって来て、販売開始。
 「音楽が聞こえて、やって来るんですね」
 「とくし丸便利ですか?」
 とお客さんにも、にこやかに質問していました。

 しばらくお買い物をしている姿を、少し遠目で見学していますが、その姿は・・・
images自衛隊.jpg







 自分の販売を、監査?いやいや警護されているようで・・・緊張しました。

 お客さんの買い物が終わり、宇梶さんと少し話したいなぁと思いました。
 「僕ブログやってるんですよ。とくし丸以外の事が最近多いですけど、やりたての時からの事が書いてあるんで、良かったら読んでみてください」
 名刺に”小春日和本舗営業日誌”と書き、手渡しました。
 「あぁ、”徒然”何とかっていうやつでしょう」
 ・・・違う!
 「それは違うSスターの人のブログです・・・」
 ちょっと”徒然”にジェラシー。”小春日和本舗”はまだまだ知名度がないなぁ・・・

 「もやし買い忘れたけん、出してくれる。二つで100円で買えるかな?」
 お客様から声を掛けられ、そちらに行くと、宇梶さんはいつの間にかいなくなっていました。

 自分で言うのも何ですが”とくし丸”は人柄勝負・体力勝負な稼業です。
 そして、どれだけお客さんの事を考えられるか?で、売上も決まるものだと思っています(信頼度=売上高)

 その点で言うと、ほんの束の間の対面でしたが、宇梶さんは”とくし丸”っぽい人でした。(一年坊主の自分が言うのも何ですが・・・)

 飛び入りの見学者に、心躍るすがすがしい日でした。
 宇梶さん。
 是非!とくし丸で開業して、どこかでまた出会える日をお待ちしております!つづく・・・


自営業ランキング



この記事へのコメント


この記事へのトラックバック