”大作戦”を付するドラマ・映画・番組は数多い。
”スパイ大作戦” ”怪奇大作戦” ”プロポーズ大作戦” ”ミニミニ大作戦”(この邦題には違和感を覚えるが)etc...
その中でも、今もなお多くのファン(トレッキー)を有するアメリカのSFテレビドラマ”宇宙大作戦”
通称”スタートレック”の話をしよう。
1966年(昭和41年)の放映開始以来、6本のドラマ作品、13本の劇場版、1本のアニメ作品が制作されている。
その第1作目が邦題”宇宙大作戦”である。
1966年から3年間、全3シーズン放映されたが、ハードSFからコメディタッチな話や宗教チックな話まで、未来像を描きつつ、現代における様々な社会問題をSFの形で提示した秀逸なテレビドラマである。
”スターウォーズ”のような、派手な特撮戦闘シーンは少ないものの、その内容の濃さゆえに、長寿となっている秘訣ではあるが、中でも、キャラクターの精神的な成長が、見る物に共感を与えた。
”カーク船長”を”ウィリアム・シャトナー”が演じ、その片腕である副官”ミスタースポック”を”レナード・ニモイ”が演じている。
情熱的で行動的な”カーク船長”と、沈着冷静で理性と冷徹な”ミスター・スポック”
この二人が、人気を支えていた。
”ミスター・スポック”の口癖は
「非論理的です」
それで幾度となく、カークや船医の”ドクター・マッコイ”とも、ぶつかる事となる。
このドラマを通じて”レナード・ニモイ”と”ウィリアム・シャトナー”は実生活でも「ブラザー」と呼び合うほど仲が良かったそうだ。
俳優を続けながら、ともに映画監督を務め、切磋琢磨し互いの近況を話し合った。
その後、シリーズは、時代や空間を経て続き、エピソード0として・・・
カーク役に”クリス・パイン” ミスタースポックに”ザッカリー・クイント”が演じ、今も多くの”トレッキー”達を魅了している。
2015年(平成27年)惜しくも”レナード・ニモイ”は亡くなったが、その葬儀に”ウィリアム・シャトナー”は参列しなかった。
赤十字のチャリティーイベントに参加が決まっていたためではあるが、多くのファンからは、非難が殺到した。
「彼を兄弟のように愛していた。彼のユーモア、才能、度量を惜しみます」
「チャリティーの資金集めのパーティーへは、何か月も前に出席すると返事をしていた。僕はその約束を守ることにした。たくさんの資金が集まった。僕はここにいる。」
おそらく、チャリティーを断って、葬儀に出席していたら、故人からこう言われていたことだろう。
「艦長、それは非論理的ですね」
去年の10月前の事で恐縮です!
「spaickさん、ここ行けそうですか?」
”Sスター”とくし丸担当の”Tさん”から、住所と電話番号、そして地図を渡されて、確認をします。
”新規”のお客さんは、基幹店に電話があったり、自分の携帯に直接電話があったり・・・(個人であったり、施設であったり・・・)
しかし、一番多いのは”Tさん”経由です。
昨年夏頃までは、お客さんも定着し”新規”のお客さんは、なかなか受けられないのが現状でした・・・
”開業”した当初は・・・
「来てくれ~」
と言うお客さんは、全員行ってやる!
と思っていましたが、お客さんが増えてくると、後のお客さんの時間が遅くなるので、仕方なく・・・
保留やお断りをする事が、多くなってきます。
過去には当初の時間より、1時間ずれてしまったお客さんに・・・
「これだけ遅くなると・・・ごめんなさいね」
と、キャンセルになってしまった事もあり・・・
それを考えるとなかなか途中でお客さんを追加するのが、悩ましい所があります。
ただし、この時期は少し事情が違います。
なにせ!
入院であったり・・・施設入所であったり・・・キャンセルであったり・・・
12人のお客さんが、キャンセルや長期お休みになってしまってます!(vol.233 再開拓 参照)
ここは”新規顧客獲得大作戦”の開始です!
「おはようspaick君。
とある施設から、そして地区の民生委員から”とくし丸”が来れないか?という相談があった。
そこで、君の使命だが・・・
この要望に応えて”とくし丸”で販売して来て欲しいのだ。
例によって、君もしくは君のメンバーが、捕らえられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないから、そのつもりで。
なお、このテープは自動的に消滅する。
成功を祈る」
今回のメンバーは・・・?
それはさておき・・・
”再開拓”も、そう簡単に”お客さん”獲得”には至りません・・・(vol.233 再開拓 参照しました?)
それにお客さんが少なくなって、少し時間が空いても、いつでも至る所で”再開拓”が出来る事ではありません。
今回は、願ってもないお話!
「がんばります!」
今回の”Tさん”からの”ミッション”は、なんと2か所!
・山間部にあたる場所、2軒。
・国道横の脇道 1か所。
山間部は・・・
途中までは販売で回っていますが、それ以上は、時間の都合で、初期の”開拓”すらしていません。
行き帰りの時間を考えると、それ以上を登っていくのは、その当時は断念しました。
「施設の”デイサービス”で来ている人の中で、この地区の方が利用したい」
との事で、施設の担当の方からの依頼です。
これからの事を考えれば、地域を拡大しておくには絶好の機会です。
国道の脇道は・・・
「どこのお家と言う訳ではなく、そこの脇道の人達が利用されたい」
との事で、この地区の”民生委員”の方からの依頼。
”とくし丸”は本来、個人宅を一軒一軒回る移動販売。
基点となるお宅が無い場所で、店を開くのは自分は初めてです(注・他の”とくし丸”では、特に都市部なんかでは、そんな販売場所もあるとは思いますが・・・団地とか公園とか・・・)
民生委員の方の紹介なので、大勢集まってくれる可能性が高いです。
どちらの”ミッション”も、自分の”とくし丸”人生では、初の地域・初の売り方。
一時前では”遂行不可能な作戦”です(時間的に)
しかし、今は丁度”お客さん”が減りに減って、時間の調節がしやすい、
いや!出来る時でした!
先ずは、山間部・・・
先ほども話しましたが、途中までは販売で回ってます。
そこから、恐らく10分ほどの所か?(往復20分・・・時間的には厳しい!)
細切れの住宅地図では距離感が取れません。
「”Tさん”・・・その場所って・・・”とくし丸”で、本当に行けるんですかね?
例えば、坂がきつ過ぎて、登って行けないとか・・・?」
以前・・・
依頼があった家に、返事をする前に下見に行ったところ・・・
坂がきつすぎて・・・やむなく断念したことがあります。
(本当ならば、そういうお宅ほど、行ってあげたいのですが・・・)
普通の軽トラならば、難無く行けるのでしょうが・・・
”おいしい”をパンパンに詰め込んでいる”とくし丸”では・・・
特に夏場のアイス用”冷凍庫”を乗っけている時などは・・・
我が”ラッキーセブン号”では、唸りを上げるだけで・・・
「動け、動け、動け!動け、動いてよ!」
”とくし丸プライド”に、傷が付いた事があります・・・
さすがは”Tさん”!
「いやいや、一度行ってみたけど、10分かから無い位で、行けたけん♡」
行ったこともない地区なので、行く前の週に下見・・・
途中の販売先から、更に県道を登って行き、景色は良いものの、徐々に民家も少なく坂の傾斜もきつくなっていきます。
時間的に、調整をして空きを作っても・・・ギリギリ・・・
山道を走って、時計を見ながら地図を確認すると・・・
「もうだめだ!まだまだ先だ~!」
思っていたより先の先・・・2段先の場所に訪問先があります!
途中で下見は断念・・・
来週の本番では、20分早く向かわなければ・・・
さてそれでは、国道脇道では・・・
この脇道は、何度か国道の信号の兼ね合いで、抜け道で通った事があります。
2~300Mの道に、10数軒の家が並んでいますが、人影は見た事がありません。
この地区の民生委員さんから、停まってくれるなら、数人利用されるかも?との事。
抜け道として通った時に、見掛けたのでしょうか?
民生委員の方と、現地で待ち合わせ。
カメラを持って、待っててくれました。
恐らく”とくし丸”でお買い物している、この地区の人達を撮影するためでしょう。
期待が膨らみます!
「お疲れ様です!わざわざありがとう!」
”民生委員”の方は、人の良さそうな方でした。
「ここら辺に停めてもらえれば、いいですから」
と紹介されたのが、脇道の端っこ。
少しだけ広場になっています。
「一応、ポストに”とくし丸”が、○曜日の○○時間頃に来るよって、入れといたんで、みんな知ってると思うんだ」
音楽を少しかけてみましたが、誰も現れません・・・
「おかしいなぁ~?知ってると思うんだけどなぁ~」
すると、少し離れた所に、80歳くらいのお父さんが、夕涼みの体で家の前に現れました。
「あ~あの人がね、連絡先の○○さんだよ」
万が一に、事故・故障・台風等で、遅れたり休んだりする時の、待ちぼうけ防止のために、お一人だけでもと、緊急連絡先を教えてもらってました。
「どうもこんにちは!移動販売で毎週来ることになった”とくし丸”の”spaick”です!」
「あ~なんか言ってたなぁ~」
「今そこに停めてるんですけど、是非!見てみませんか?」
「あ~今日はええで」
トホホ・・・断られてしまった・・・
”とくし丸”を停めた、斜め向かいの”お米屋さん”?にも、挨拶に。
「毎週○○時位に、ここに停めてますんで、よろしくお願いします」
「話は聞いてるけど・・・空き家が多くてね。となり2軒は誰もいないし、あそこのお家の人は、来たら便利だねとは言ってたけど、利用するとも・・・しないとも言って無かったわね」
「お母さん、どうです。一度車だけでも見てみませんか?色々乗っけてますよ♡」
「あ~今日はいいわ♡」
トホホ・・・また断られてしまった・・・
その後、10分位待ちましたが、人っ子一人現れません。
結局”民生委員”の方が・・・
「気付いていないみたいだなぁ~
次は音楽鳴らして、この道流してみたら出てくると思うよ」
「・・・・・」
「晩酌に丁度いいね!」
と、焼き鳥を買って、一度もカメラを撮る事無く、行ってしまいました・・・
一方、初回販売の山間部。
下見の事もあり、朝から時間短縮をしながら、なるべく早くに向えるように、頑張りました!
「最初だから、道に迷ってもいけないし、一緒に行きますよ!」
心配してくれて”Tさん”が、初日だけ同行してくれました。
何とも心強い!
「Tさん、この間途中まで試しに行ってみたけど、遠いっすね・・・たどり着けるか心配ですよ・・・」
そんな弱音を数日前に行ってしまったので、心配してくれたのでしょう。
有難いです!
猛スピードで現地に向かいます!(制限速度は守りましょう!)
と言っても、山道を走っている内に、峠道に差掛り、エンジンが唸りながら時速も30㎞程しか出ない道もあり・・・
どうにかこうにか、到着しました。
後々確認しましたが(この時には余裕がありません・・・)”観光案内板”があるほど”風光明媚”で自然たっぷりな、名所が多い場所です。
3年弱、この地域で”とくし丸”を駆ってますが・・・
まだ知らない”いい場所”ってあるんだね。
お客さんも、とても素朴なお母さんで、
「こんな所まで、わざわざ・・・本当に有難いわい」
”とくし丸”冥利に尽きると言うものです!
しかし・・・
もう1軒のお宅では・・・
「あ~さっきお買い物したけん、また今度にしようかね。買い物するかどうかは、分からんけど・・・」
む・む・む・・・?
さて、国道脇道では・・・
音楽をかけながら(普段よりもボリュームを上げて)翌週にまた行くも・・・
まったく、誰も来ず!
向かいのお米屋さんに窓越しで、挨拶をして、時間なので次の訪問先に・・・
そして、その翌週も!
更にボリュームを上げて、脇道を流し、向かいのお米屋さんに、窓越しから「頑張ってね」と言われて、時間なので次の訪問先に・・・
その翌週は、旅行のためお休みを頂き・・・(シリーズ阿蘇 全8話 参照)
その翌週!
このままでは”とくし丸プライド”の名が廃る!
と言う事で、1軒ずつ”再開拓”!
ピンポン押して・・・
チラシと名刺と”営業カレンダー”を、渡していきます。
ただし、留守なのか?空き家なのか?
お話しできたのは3軒のみ(不在の家にはポスティング)
「こんにちは!”Sスター”の”とくし丸”って言います。
毎週○○時位に、あそこに停めてるので、もし良ければいらして下さい」
「なんか、話は聞いてるんだけど、いつ来てるの?」
「○曜日の○○時間位に来てるんですよ」
民生委員の方からも、伝えられているだろうし、初回の時もカレンダーに時間を記入して、ポスティングはしています。
やはり、人の口伝えやポスティングだけでは、本当に興味ある人でないと、頭に入らないんですね?
「今”とくし丸”を、そこに停めているので、見てみませんか?色々積み込んでるんで、いかがですか?」
「あ~、さっき”Sスター”にお買い物行って来たばかりなのよ。また今度にするわ」
な・な・な~、また断られてしまった・・・
「こんにちは!この間挨拶させてもらった”とくし丸”です!」
夕涼みしていた、お父さんのお宅です。
「お~、あん時の。しかし、わしん所は、息子が一週間に一度来てくれるから、大体間に合ってるんでな~」
「そうですか・・・それでもなんか足りない物とかあったら、うまく使って頂ければと・・・一度見てみませんか?そこに停めているんで」
「あ~また今度、行かせてもらうから」
トホホ・・・
こりゃ、ダメかも知れんな・・・
一度でも”ラッキーセブン号”を見てもらえれば”とくし丸”の魅力や利便性を、知ってもらえるのになぁ~
とても綺麗とは言えない売場ですが・・・
そして、山間部では・・・
”とくし丸”は基本週2回の訪問。
場所も場所なので、週に2回きっちりと行けるように調整して、今回の”ミッション”に臨みました。
しかし・・・
「○曜日は、○○さんが来てくれてるから、○曜日だけにしてくれんかね」
なんでも、昔から個人の”移動販売”の方が来ているようです。
演歌を流しながら”とくし丸”より少し大きい車で、特に山間部を回っているらしいです。
だから前回・・・
「お買い物したばかり」
と言ってたのかぁ~
そう言えば確かに・・・
3年ほど前の”新規開拓”している時に、個人の”移動販売”の方がいる噂は、聞いた事があります。
週の内の1回は、その”移動販売”が来る曜日らしく・・・
やはりその方に配慮してか?気が引けてなのか?
そこで事足りているのが、実情なのでしょう。
2軒ともに、〇曜日のみの販売となってしまいました。
たまたま出くわした、この話を持って来た、施設の担当の方は・・・
「もう2軒、上の方に来て欲しい所があるんですが、行けます?」
とても明るい方で、あっけらかんと、更なる依頼を・・・
本来なら依頼は嬉しいのですが・・・現状、結構な無理くり状態です。
「来ている曜日だと、時間がギリギリで、行けそうにないんですよ・・・もう片方の曜日なら、喜んでいけるんですが・・・」
「上の2軒も、同じ曜日が良いみたいですよ。やはり昔から来ている”移動販売”の方が来るから、気が引けるんでしょ」
トホホ・・・
折角週、2回行けるのに・・・
片方の曜日は超忙しく(死に物狂いです)片方の曜日はそこだけすっぽり暇になっています。
”Tさん”も
「最初の話と、少し違うなぁ~」
と、首をかしげてました。
ただこれは仕方のない事。
空いてしまった曜日は、週1回の販売で行けるお宅を、探すしかありませんね・・・
トホホ・・・
前途多難な”新規顧客獲得大作戦”前編
山間部では、週1回の販売になってしまい・・・
国道脇道では、何と未だに・・・”とくし丸”すら、見て貰ってません・・・
そんな中、新たな”ミッション”が下される!
次回”小春日和本舗営業日誌”
”vol.235 新規顧客獲得大作戦 後編”
を、お見逃しなく!
だんだん!
自営業ランキング
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