vol.262 祝!とくし丸500台突破!命の重さ・・・

 命・・・ 生物を生かしていく根源的な力。生命。生涯。一生。寿命。ただ一つのよりどころ
 一番大事なもの。

 多様で奥深い意味を持つ概念であり、生物の生きる力や期間、生きていく大元。
 「唯一のよりどころとなる、最も大切なもの」という象徴的な意味もある。
 人間の命は特に人命と呼ばれることがあり、人命は第一に守られるべき(最も尊ばれるべき)であるという社会的通念がある。

 「人の命の重さは、地球より重い」とよく言われるが・・・

 この”命”の重さを、研究し実験を行い、割りだした人物がいる。

 今をさかのぼること百年以上前、米・マサチューセッツ州の医師であった”ダンカン・マクドゥーガル”博士である。
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 入院している瀕死の結核患者が、横たわるベッドを、当時の最新型の精密な秤で計量し、死の直後の体重の変化を調べたのだ。

 記録によればマクドゥーガル博士は6人の末期患者を計量し、死の瞬間に立会ったという。
 
 もちろん遺体を死後そのままにしておけば、僅かずつ乾燥していくため軽くなる。
 この実験でも確かに死後、時間が経つにつれて遺体は軽くなった。

 そこで博士は、死後に失われる体液やガスも考慮に入れて入念に計算し、人間の"命の重さ"を割り出した。

 その重さは・・・

 "21g"(4分の3オンス)と結論を出した。

 ちなみに・・・
 同じように15匹の犬を計測した実験も行なっており、犬の場合は、重さの変化はなかったと言う・・・

 この実験での”21g”は、のちに映画の表題にもされている。

 「21g」 2013年 アメリカ
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 監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ   脚本:ギレルモ・アリアガ
 製作:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ ロバート・サレルノ
 製作総指揮:テッド・ホープ
 音楽:グスターボ・サンタオラヤ   撮影:ロドリゴ・プリエト フォルトゥナート・プロコッピオ
 編集:スティーヴン・ミリオン   製作:ディス・イズ・ザット

 キャスト:ショーン・ペン ナオミ・ワッツ ベニチオ・デル・トロ

 ~あらすじ~

 大学で数学を教える”ポール”は余命1か月と宣告され心臓のドナーを待つ日々。
 また、夫と二人の幼い娘と幸せな生活を送る”クリスティーナ”
 そして、前科を持つ”ジャック”は、神への信仰を生きがいに、妻と二人の子供と暮らしていた。
 だが”ジャック”が起こした悲劇的な事故をきっかけに、出会うはずのない3人の運命が、思いもよらぬ結末へと導かれていく。

 ”命の重さ”・・・

 この”21g”は、どこに旅立っていくのだろうか?

 そこまでは、検証されていない・・・



 祝!とくし丸500台突破!

 2018年4月  300台突破!(vol.209 祝!とくし丸300台突破!ラッキーセブン号 参照)
 2019年4月  400台突破!(vol.242 祝!とくし丸400台突破!& 祝!令和 参照)
 2020年3月  500台突破!

 その都度、とくし丸本部から、記念品が頂けるのですが・・・
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 回を増すごとに、どんどんセンスが上がっているように感じます!

 そして!今回は!
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 ”とくし丸専用タオル”!(シャア専用ザク・・・に名前が似ている・・・)

 ”社会貢献支援財団”と言うところから、昨年7月に表彰されたので、かなりな前倒しで・・・

 なんと!

 10月に頂いていました!

 この”とくし丸”のロゴが、何んともかっこいい!
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 ”のし”の”水引”を走る”とくし丸”も、何ともキュート!(それに気づかず、ビリビリッとやってしまいました)

 1年で100台!

 1年で100人以上の仲間!

 1年で100以上の”篤志”が、広がっています!

 こんなおめでたい話の中で、この話題をするのは、いかがな物かとも思いましたが・・・

 今までも、何回ともなくブログアップしようとも思いましたが・・・

 諦め・・・

 しかし”とくし丸”の稼業をする中で、以前の東京でのサラリーマンでいた頃では、感じられなかった感覚なので・・・

 あえて、このおめでたい話に、この話題を持って来たいと思います。



 前回のブログ(vol.261 新型コロナウイルス 参照)から・・・

 オリンピック延期、感染拡大、緊急事態宣言発出・・・

 深刻さが増しています・・・

 数字的には・・・(4月16日18時時点)

 全世界(185ヵ国)・・・

  感染者数 206万9,819人
  死者数   13万7,193人

 日本国内(岩手県を除き全国)・・・

  感染者数 9,968人(クルーズ船等含む)
  死者数   200人
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 ***4日前 4月12日には***

 全世界・・・感染者数 174万5,290人  死者数 10万7,064人
 日本国内(岩手県を除き全国)・・・感染者数 7,241人 死者数 150人

 毎日増大している・・・4日間で世界で3万人 日本で50人 が死亡・・・

 ***  ***  ***

 そして・・・

 小さい頃から、お茶の間をあったかくしてくれた・・・

 ”志村けん”さんが・・・
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 ”新型コロナウイルス”感染でお亡くなりになりました・・・

 小さい頃・・・

 「8時だョ!全員集合」で・・・

 ”荒井注”の代わりに、何だか変な若造が入ったなぁ~と思っていましたが・・・

 こんなに、日本に影響を与えた”コメディアン”はいません。
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 小学校の時には・・・

 家の窓を開けると、隣近所全ての家から、ドリフのひげダンスや東村山音頭が、ステレオの様に聞こえたものです。

 ”新型コロナウイルス”の野郎!

 本当に残念でなりません・・・

 命とは・・・

 本当に、儚く唐突に突然やって来ます・・・

 70歳を機にチャレンジした、12月公開予定だった自身初の主演映画「キネマの神様」の、クランクイン直前で・・・

 発症してから2週間も経たずに・・・

 この世を去ってしまいました・・・

 まだまだ、やりたい事がたくさんあったのに・・・

 

 このことで、今回のブログを、また書こうとも思いました・・・


 とくし丸の仕事は・・・

 買物に困っている方に、買物をしてもらう事。

 すると自然と、お客さんは・・・

 ”じいちゃん” ”ばぁちゃん”達、お年寄りと言う事になります。

 それは・・・

 人生の大先輩であるとともに、命の灯もいつ尽きるかわからないと言う事。

 今までも、何人かのお客さんが、お亡くなりになっています。

 朝、娘さんから電話がかかって来て・・・

 「発作で倒れていて、亡くなったので、もう来なくても大丈夫ですから」

 「え!だって、3日前に行った時は、本当に普通にお買い物されてたんですよ・・・」

 「そうなの・・・2日前に家で倒れていてね・・・」

 結構、会話する事が多くて・・・
 ”だんだん”の事を聞いたり(vol.147 だんだん 参照)下らない話で、盛り上がったり・・・

 世代を超えて、会話が出来ました・・・

 ぐるぐると、それまでの光景が想い出されます・・・

 あまりに突然すぎて、信じれるまで時間が掛かりました(もう2年前になります)
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 それ以来・・・

 何人かのお客様と、お別れをしてきました。

 その都度、気分が塞ぎ、力が湧かない・・・(人の前では、極力見せないようにしてますが・・・)

 病院に入院したっきり、音沙汰無しの方もいますが・・・元気でいて欲しい傍ら、もしかしたら・・・という気にもなります。


 学生の頃から、人の死には無頓着です・・・

 中学・高校の時は、時代が荒れていたのもありますが・・・

 同級生の中で、死んでしまう奴らもいて・・・

 それでも悲しい反面、バカな奴だなぁとも思っていました。

 アイドルの”岡田有希子”が、自殺してしまった時も・・・1986年(昭和61年)
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 友達がかなり落ち込んでいて、泣いているのを見て、それでも冷めている自分もいました。

 両親ともに、もういませんが・・・

 悲しいとは思いますが、テレビやドラマで見るような感じでもありません・・・

 誤解してほしくはありませんが・・・

 ”とくし丸”以前でも、人の死に対して、別に軽く見ていたわけでは、ありませんが・・・

 どこか少し離れたような、イメージです。
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 「spaickさん、お客様から電話がありましたよ」

 基幹店のサービスカウンターの方が、メモを持って来てくれました。

 そのメモには、名前と電話番号が書いてあります。

 「あ~○○さんですね、今日行くんだけど、何だろ?」

 「娘さんからで、お亡くなりになったので、もう来なくていいですとの事です」

 「え・・・!」

 その気は無かったのでしょうが・・・

 事務的に聞こえました・・・

 この方は、開業当初からのお客さんで、3年半のお付き合いとなります。

 ただ、お買い物も2,3個で、500円位のお買物です。

 他にも保留にしている「来れないか?」と言う方もいるので、普通であれば、丁寧に説明して、他の方に回るのがセオリーではありますが、どうしても断れずに、3年半伺っていました。
 
 すぐに電話を掛けると・・・

 「そうなのよ。つい2日前の事なんだけど・・・」

 娘さんも、過去に何度か、一緒にお買い物をしてくれています。

 以前と同じで、前回伺った時には、至極普通に、元気に買い物してくれていたのに・・・

 「忙しいのに無駄足させちゃいけないから、電話させてもらったんだけど・・・あれでも、いつも楽しみにしていたのよ、おかぁさん」

 「すみません・・・お力になれたかどうかわかりませんが・・・」

 2,3個しか買ってくれない、のではなく、2,3個以上の欲しいものを提供できていないのでは?と、時々思います。

 「何を言ってるの、本当にお礼の仕様が無いわ。本当にありがとね」

 そこで電話は終わりましたが、何となく心残りです。

 「あの~こんな格好で、申し訳ありませんが・・・お線香だけでも、あげてもいいですか?」

 しばらく経ってから、お家の前を通った時に、娘さんの姿が見えたので、思い切って言ってみました。

 「もちろんよ、どうぞ上がって」

 今まで、あまり経験が無いので、作法とか大丈夫か?等と緊張しましたが、お別れをさせて頂きました。

 「音楽が聞こえる前から、少しソワソワしてね、聞こえると、あんた買い物あるか?って喜んで外に出ていってたわ」

 言葉がありませんでした・・・
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 他の(”とくし丸”ではない)移動販売の人と、同じ稼業と言う事で、話す機会があります。

 自分もそうでしたが、一時期お客さんが減ってしまっていて、そんな会話をしている時に・・・

 「いつもの人が来ないから、どうしたのかなぁって思ったら、他の人が(あぁ、あの人なら死んじゃったのよ)って言われてね~」

 ちょっとドキッとしました。

 「全くまいっちゃいましたよ。どう~なってるんやろ?はははっ」

 「いやいや、笑い事じゃないですよね!」

 思っている所は、本当は違うのかも知れませんが・・・

 (またお客さんが減っちゃった)(売り上げが下がっちゃう)

 そんなふうに聞こえました。
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 この人とはそれ以来、あまり話す事も、してませんが・・・

 ”とくし丸”では、決してそんな事を思う人はいません!(そう願いたい!)

 ”命の重さ”

 ニュース等では、死者○○人、とか、漠然と数字を見ますが・・・

 その裏には、一人一人の”命の重さ”を、その周りの人がかみしめている事でしょう。

 そんなに感傷に浸る事も、無いとは思いますが・・・

 引きづる事も、違うとも思いますが・・・

 ”とくし丸”の仕事は ”販売”の仕事です。

 しかし、ただの販売員ではありません!

 ”販売”を通して、より便利により楽しくより食を楽しく、元気になってもらう事。

 それこそが ”とくし丸”の仕事。

 ”お客様”と”販売員”の間柄ではありますが・・・

 もっと近しい間柄でもあるはず(そうありたいし、そうでなければなりません)

 言葉足りずな人間なので、言いたい事の半分も言えていないですが・・・

 ”とくし丸”500台突破したことで、500以上の”篤志”が、日本中”毛細血管”の様に、流れていることが、自分へのプライドとなっています。

 きつい仕事だし、泥臭く汗臭い仕事です。

 しかし、商品の重さ以上に”命の重さ”を運ぶ仕事です。

 いつ消えるかわからない人生(自分もしかり)

 少しでも潤いのある生活を、過ごせるように”とくし丸”を走らせたいと思います。


 改めまして・・・

 ”志村けん”さんの、ご冥福をお祈りするとともに・・・

 自分の”とくし丸”の仕事を支えてくれた、今は旅立ってしまった、お客さん達へ・・・

 ”ありがとう”ございました!
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 だんだん・・・

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